2021.8.18
開発物語vol.4「ウェットティッシュ~前編~」
パワーアップして再登場!いつでもどこでもしっかり除菌できる「ウェットティッシュ」生まれ変わりの物語
新型コロナウイルス感染症により、手洗い・うがいの大切さを改めて実感した方も多いのではないでしょうか。除菌ジェルや除菌ウェットティッシュ、うがい薬など、多くの方が衛生関連の商品を積極的に使用して習慣化してきています。くらしモアでも、除菌タイプの「ウェットティッシュ」や「ウェットタオル」など、用途や使用シーンに合わせて商品をそろえています。その中でも今回は、コロナ禍で苦労しながらも「ウェットティッシュ」のリブランディングを実現させた、開発担当者にエピソードを伺いました。
リブランディングのきっかけ
以前から、「携帯用ウェットティッシュ」という商品は販売していました。しかし、1パックが10枚入りでしたので、お客さまより「すぐに使い切ってしまう」というご意見も多かったんです。そこで、1パックを20枚入りに増やして、リブランディングすることにしました。
また、「携帯用ウェットティッシュ」は、10枚入×2個パックで販売していました。フィルムで2個セットにまとめていたので、SDGsの観点からみても、改良が必要だという考えもありました。
そこでメンバーと話し合い、思い切って「ウェットティッシュ」をリブランディングすることにしたのです。
リブランディングのポイント
女性が持つ小さなバッグに収まるかどうか?、持ち運ぶのに便利なサイズ、枚数かどうか?など、ウェットティッシュを外出先で使用するシーンを意識して、リブランディングのポイントを4つにしぼりました。
まず、1つ目は先ほどお話した1パックあたりの枚数を増やすこと、2つ目は外出時のサイズとデザイン、3つ目は紙質について、4つ目は除菌効果でした。
メッシュ加工にして拭き取りやすく
リブランディングポイント1つ目は先にお話しした通り、パックに入っている枚数です。2つ目は後編でお伝えしますね。
3つ目の「紙の質」についてお話しますね。これまでは、一般的なウェットティッシュで使用されている表面が平らな「プレーンタイプ」を採用していました。今回は汚れを拭き取りやすいように、表面に凹凸があるメッシュタイプにしました。テーブルなどを拭いた時に、汚れが絡みつくようになったと実感していただけると思います。
さらに、これまでの紙質より丈夫なものに変更して、1枚あたりの強度を上げたんです。そのため、拭き取る際もより破れにくいように改善しました。
ニーズに合わせて取り入れた「除菌効果」
サイズや紙質をリブランディングすると同時にこだわったのが、リブランディングポイント4つ目の「除菌効果」でした。
新型コロナウイルス感染症の影響で、お客さまの「除菌商品」のニーズが高まっていると感じていたこともあり、除菌を必須として、「除菌アルコールタイプ」と「除菌ノンアルコールタイプ」の2種類を作ることに決めました。
「除菌アルコールタイプ」は、除菌効果が期待できる殺菌効果のあるアルコールを配合しています。「除菌ノンアルコールタイプ」は、アルコールを使用していないので、消臭・除菌効果のある「緑茶乾留エキス」を配合することにしました。
お客さまのニーズにお応えできるように、アルコールを含む・含まないタイプを分けたのです。
コロナによる、打ち合わせの壁
スピードを上げてリブランディングを進めて、少しでも早く商品をお届けしたかったのですが、立ちはだかったのがコロナ禍による影響でした。
メーカー様とは、サイズや紙質を決めるために、試作頂いたサンプルをそれぞれに見ながら、リモートで話を進めるという形をとりました。けれど、リモートではサンプルを見た感想など細かなニュアンスが伝わりにくく戸惑いましたね。やはり、多くの企業が同じ悩みを抱えていたと思いますが、直接顔を合わせて商談ができないため、意志疎通をはかるのに大変苦労しました。
コロナで大幅に遅れた開発過程
さらに、コロナ禍の影響で世の中全体で衛生用品の供給が追いつかず、すぐに商品をお届けできない状態が続いてしまったんです。
商品完成のスケジュールにも大きな影響が出ました。2020年6月頃に完成させたかったのですが叶いませんでした。6月が無理なら10月に出せるのか…、それも厳しければ11月に出せるのか…など、先のことが全く読めず、開発のゴール期日も決められない…という不安がありました。
そのような状況で、メーカー様に何とか製造を確保して欲しいというのは無茶なお願いなんですよね。とは言え、遅れを取り戻すために生産ラインの空きが出ないかどうか、メーカー様に頻繁に確認を続けました。打ち合わせを何度も重ねていくうちに、メーカー様も製造計画を工夫するなどベストを尽くしてくださいました。
そうして気づくと、リブランディングを決めてから実際の商品完成までに、1年半もの時間がかかってしまっていたんです。
「サイズと紙質」の次なる課題は「見た目」
今回は、「ウェットティッシュ」のリブランディングポイントのうち、拭き取りやすい紙の品質と除菌についてインタビューしました。
また、新型コロナウィルスの影響で、商品のリブランディングに1年半かかったことをお伝えしました。後編では、そんななか「くらしモア」ならではの良さを引き出すために、サイズとパッケージデザインについてご紹介します。続きもぜひお楽しみに!